BAMUのつぶやき

日本人だから感じること・・・

お寺では聞けない蓮如さんのお話

出逢い ~君は「魂」を感じられるか?~

蓮如像(高村光雲作)・・・あわら市 短い人生の中で「不思議」だと感じたことは数限りなくある。その最たるものが「出逢い」である。「遭遇」と言っても良いだろう。「生きている不思議」、「生きて来れた不思議」。そして、人間は一人だけでは生きていけな…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その30

福井県あわら市の「道の駅あわら」、北陸新幹線ができても・・・ 『予想通り、福井県あわら市吉崎に「道の駅」はできたけれど、一日一日と訪れる人が減少してきているような気がする。隣接するEXSカフェはそれなりに人は来ているが、何のために蓮如上人ゆか…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その29

織田信長 「形あるものは全て壊れる」ということを知ったのはいつだっただろう。「永久的なものなど何もない」と悟ったのである。これが仏教でいうところの「諸行無常」という意味であると・・・言葉では分かっていたつもりでも、『死ぬ』という事を知り、悲…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その27

令和6年「吉崎蓮如忌」、蓮如さんご到着前の静けさ・・・ あわら市吉崎、この地が「蓮如の里」と呼ばれている意味も知らず、『道の駅』が完成した姿を見に来られている方に、この期間で大勢出逢うとができました。今年の「蓮如忌」は、自分の人生の中での「…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その26

北陸の春の夕陽・・・ 令和6年4月23日。 今、あわら市吉崎では「蓮如忌」が執り行われている。浄土真宗中興の祖「蓮如」の遺徳を偲び、この様な行事が行われているはずなのだが、残念ながら東西両別院に訪れる方々は、数珠を手にする人は少ない。だから…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その25

仁徳天皇の足跡・・・ 日本の「オリジナリティが無くなった」と感じているのは自分だけではないと思っています。日本人の持つ「独特の感性」というものが、哀しいかな無くなったと思っているからです。中学生の頃、「義理」とか「人情」という英単語がないと…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その24

雑誌「URARA」に掲載された写真から・・・ 「福井県あわら市吉崎」、この北陸地方の片田舎に生まれ住んだ自分は、蓮如さんと出逢えて本当に良かったと思う今日この頃です。「観光ガイド」をさせてもらっているからだけではなく、この風光明媚な場所、山紫水…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その23

越前の国と加賀の国の境を決める「弁天岬」(福井県あわら市) 蓮如さんは広橋兼行という方の『猶子』でした。『猶子』というのは、公卿・武家の社会で、兄弟や親族の子などを自分の子として迎え入れたもののことで、今でいう『義子』ということです。ただ、…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その22

蓮如上人500回忌のときの「蓮如忌」の様子 少し前になりますが「LGBT」に対する報道には、やりきれない思いがしています。確かに男女平等の意味は解りますが、もともと男と女は「役目」が違うので、同じ人間であっても、立場と役目を考え、動物としての「…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その21

福井県あわら市吉崎にある、蓮如上人の第4子「見玉尼」の墓碑 浄土真宗中興の祖と呼ばれる「蓮如上人」は、240余通の御文(お西では御文章)を残されています。現在、約76000あるという寺院の中に、お西と呼ばれる「本願寺派」とお東と呼ばれる「大…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その20

令和5年(2023年)4月22日、道の駅「あわら」完成セレモニー 春を待つ木々と一緒に、雪解け水で嵩も増えた北潟湖には、慌ただしい鴨の動きに心が癒されています。どんなに寒かった冬でも、必ず来る「春」に新たな期待を寄せて、北陸の季節は流れているの…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その19

北海道開拓100年記念塔 ロシアのウクライナ侵攻から、やがて2年になります。コロナという感染症が全世界に広まって3年、本当に世界情勢は大きく動いている気がしています。この様な日々の積み重ねが、歴史を創っていっているわけですが、毎日の慌ただし…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その18

『慧灯大師」と蓮如さんに『諡号』を与えた明治天皇・・・「蓮如像」には・・・ 蓮如さんの事を「六字様」とお呼びになる場合があります。吉崎に伝わる「しゃしゃむしゃ踊り」の歌詞には、「六字様より締め酒もろぅた 行かにゃなるまい 御浄土へのぅ御浄土へ…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その17

蓮如の里のシンボル「蓮如像」(高村光雲作 昭和9年完成) あわら市吉崎に生まれ吉崎で育った自分は、蓮如さんを敬愛し、蓮如さんの足跡をたどる毎日を過ごしているのですが、若い時の『行い』が祟り『病』を経験しています。「お迎え」が近い事を感じなが…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その16

蓮如さんのご詠歌(残存するものは200首あまり) 文明7年(1475年)、8月。 本願寺第8世蓮如上人が吉崎に来られて4年経ちました。浄土真宗の布教の成果は言うまでもなく、北陸各地でお念仏の声は高まっていくと共に、政治への不満から強まる一向一揆、…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その15

あわら市吉崎 大谷派別院 蓮如さんを語る時、どうしても「本願寺」のことを知らなければいけなくなり、いろいろな書物に触れるようになりました。「浄土真宗中興の祖」と呼ばれる蓮如さんですが、本願寺大教団が出来上がるためには、「蓮如さん」一人の力で…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その14

地域情報誌『乗鯨神来』(残念ながら廃版) 蓮如さんの事を語るようになって、本当に沢山の人と出逢いました。もちろんいろいろな本にも出逢う事があり、今ではその全てが自分の財産となっています。 その中で、原稿を頼まれ書き記したことも多々ありました…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その13

「吉崎御坊跡」の蓮如像 真宗のお寺で法話を聞く機会が多々あります。宗祖「親鸞聖人」の話題を聞く事はありますが、中興の祖と呼ばれる『蓮如さん』のお話は、あまりされていないお坊さんも増えているのです。ですから、自分のように『蓮如の里吉崎』のお話…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その12

大正時代の「絵葉書」・・・『吉崎御坊』 福井県の最北端「あわら市吉崎」は石川県加賀市との県境にあります。お隣の「加賀市吉崎町」とは家続きで同じ「吉崎」の地名がありますが、今ではあまり行き来もない町どうしになってしまいました。越前の国と加賀の…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その11

蓮如上人の「魂」を見て育つ『蓮如桜』 【観光ガイド】 僧侶でもない凡人が、自分の知識を振り回しているわけでもないのに「観光案内」を頼まれて16年の月日が経ちました。体調を崩し、以前のように行動的でないので申し訳なく思っておりますが、地元の公…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その10

北陸の霊峰『白山』 【太子・食物連鎖(輪廻転生)・貧乏・支配者階級・奴隷・法華経と宮沢賢治・自由主義】「蓮如さん」を語っていると必ず他の宗派や他の教えの事を述べる方がいます。その都度、御文の「立山・白山」を揚げるのですが、吉崎の来られた蓮如…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その9

福井県あわら市の「北潟湖畔の夕べ」 政治と宗教経済重視の現代では、蓮如さんへの信頼度が薄らいでいると感じる時があります。それは政教分離のせいでもなく、ただ仏教への信頼度が無くなってしまい、蓮如さんの教えを学ぶ機会が無くなったことに理由がある…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その8

蓮如さんカルタ(湖に投げたコヨリが小女子かな) 小女子伝説蓮如さんは仏教の核心である「『いのち』の大切さ」というものを語るために、多くの動物の逸話を残しています。若い時に「延暦寺」で学んだ「天台思想」がその基本にあります。後にその延暦寺との…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その7

『大坂』という言葉が、はじめて使われた時の『蓮如自筆の書』 現代経済界の歴史高度経済成長を果たした『日本』においては、蓮如さんの布教活動が花開いたと言っても良いと思います。それは、有名な「近江商人」の成功の秘訣を調べていくと、先祖を祀り伝統…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その6

あわら市の公金を利用して作成した『おもてなしハンドブック』 おもてなしハンドブック「御文」や「おつとめ」など蓮如さんの『遺された』ものを考えていくと、現代の悪いとろが見えてきます。まったくの「拝金主義」で『心』のない世の中になってしまったか…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その5

蓮如さんかるた 福井県あわら市では『蓮如さんカルタ』を創って『蓮如さん』を紹介しています。 蓮如さんのご功績を語るのはおこがましいのですが、「お勤めの作法」というものをひとつに挙げたいと思います。これは、「宗祖」親鸞聖人の「正信念仏偈」(正…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その4

<布教活動の苦労を忘れた現代>大阪の町を作ったのが蓮如さんの「教え」からだと思うと、真宗門徒だけでなく仏教に携わるすべての人が意外に思うことでしょう。真宗だけが偉いのかと言われそうです。経済発展した現代であるからなおさら解らないかもしれま…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その3

富山県「瑞泉寺」 <どうなる?寺院経営>商人の町「大阪」を語るには必ず「石山合戦」の歴史を紐解かなければいけません。そしてそれは「一向一揆」のお話に通じていきます。そしてそれが、日本の歴史上はじめて「宗教国家」の誕生へと繋がっていきます。蓮…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その2

親鸞聖人 <商人の町「大坂」>親鸞聖人と蓮如さんの関係をよく質問されます。正確に言うと親鸞聖人(1173~1262)と242年の隔たりがある子孫が蓮如さんなのです。兄弟ですかとかほぼ同時期の人のように理解している方も多いのが現状ですが、作家五木寛之さ…

お寺では聞けない蓮如さんのお話 その1

蓮如の里「吉崎」のシンボル『蓮如像』 <「同業」・「同朋」という宗教的共同意識>「仏、ほっとけ」なんていう洒落を聞いたことがあるだろうか?子どもの頃、マージャンを楽しむ父親のそばでよく聞いた言葉である。実は蓮如さんの逸話を楽しみ出したのはこ…